ワイヤー矯正について
ワイヤー矯正は、永久歯列期に行う矯正治療で、小児矯正歯科では2期治療として位置付けられています。
1期治療では、顎の骨の形や大きさを改善して、永久歯がきれいに生えるだけのスペースを作ります。こうした予防的な矯正が終わって永久歯が生えそろい、必要があれば2期治療で歯並びやかみ合わせを整えます。
1期治療で顎の大きさや形、前後関係は改善されていますので、歯並びのデコボコや回転して生えてきた歯、かみ合わせ、前突感などがある場合に2期治療のワイヤー矯正で改善していきます。
ワイヤー矯正を行うのは、永久歯が生えそろった12~13歳頃がベストタイミングです。治療にはワイヤーの他に、ブラケットという装置を使います。基本的に成人矯正と同じ内容の治療になり、歯面にブラケットを装着してワイヤーを固定し、その力で歯を動かします。ただし、1期治療を受けていますので、一般的な成人矯正に比べて治療期間が短くてすむ傾向があり、抜歯が必要になる可能性も低くなります。また、1期治療だけで永久歯の歯並びがきれいに整った場合には、このワイヤー矯正は必要ありません。
なお、2期治療のワイヤー矯正は、1期治療がうまくいった上で行う矯正治療です。1期治療を受けていない場合には、2期治療ではなく年齢にかかわらず成人矯正を受けることになります。
2期治療の内容
歯面にブラケットという小さな装置を取り付けて、そこにワイヤーを通し、ワイヤーが引っ張る力で歯を動かします。治療期間は歯並びの状態に大きく左右されますが、平均して1~2年程度です。